S・キング「小説作法」
- 作者: スティーヴン・キング,Stephen King,池央耿
- 出版社/メーカー: アーティストハウス
- 発売日: 2001/10/26
- メディア: 単行本
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思うに、読者を引き付けるのは作中人物に対する共感だろう。
人物の行動、その置かれた状況、発言に、自分の人生や心情に連なるものを見出して、
読者は作品に感情移入する。こうした読者との交感は計算ずくでできることではない。
作家は何であれ書きたいことを書いて、息を吹き込み、人生、友愛、対人関係、セックス、職業などについて
自前の見解を示すことによって個性を主張しなければならない。わけても職業は重要である。
読者は作中人物の職業に強い関心を示す。なぜだかしらないが、これは事実である。
背景情報について、これだけは心得ておかなければならないことがある。(a)人にはかならず個人史がある。
(b)個人史は総じてさほど面白いものではない。
背景情報は素材を厳選して、書くに値しないことにかまけてはならない。
あと「文章はすぐ水ぶくれになってしまうので、どんどん切り詰めろ」とか。キング先生のいうことなのでとっても説得力がありますねー