私が私であること?

やはり、作品の主人公が物語を通して活躍していく中でアイデンティティあるいは安息を得る、というプロセスを僕は安易には描きたくないなぁ、ということ。能力によって得た新しい自分、というのはなかなか現実の世界で読者が自分に反映することは難しいことじゃないだろうか。
作品の中で主人公がイケイケになって、「これが本当の自分だぜ!!」と簡単に誇ってほしくないと思う。そしてそのイケイケな主人公にノッてしまった読者は現実でどうすればいいのか。読者が現実において自分に何のとりえも見出せない場合どうすればいいのか。悪い方向にそれてしまった例としての中二病、アニメのことしか考えないオタク、うーん辛い。
読者に希望を与えるのはいい。鬱なストーリーばかり見せて現実の辛さを見せつけようなんて差し出がましいことは僕にはできない。ただ、やはりある程度、現実に即したつまり現実の生活で実践可能な希望であるべきじゃないか。現実に帰った読者の辛さを考えないのは何か無責任な気がする。じゃあその希望とは何だろう?ポリシーとか物の見方・考え方とかそういった種類だろうか。
そんなことを考える前に文章力と構成力をつけないとだめですね僕は。