哲学さんのお題に挑戦してみた

このライトノベルがすごい大賞に向けての執筆が上手くいかないので哲学さんのお題に挑戦させていただきました。
B:『魔法使い』×『酒』×『学園』です。
とりあえず書いててなんじゃあこりゃーと自分自身なりました。
合計五時間クオリティです。突っ込み所しかないので突っ込んで頂けると幸いです。
でもガチ批評は勘弁してね!

「泥酔魔法少女コルアちゃん」

 俺こと酒井卓也は混乱していた。理由は簡単だ。
 目の前に黒い全身タイツの変人と金髪ボブカットの美少女が一対一で対峙しているからである。
 ことの始まりは俺が学校から家に帰ったところから始まる。
「うぃーす只今帰りました〜」
「おお!卓也か丁度いい所にきた。配達頼まれてくんねぇか?」
 いきなり帰ってくるなり配達を強要する親父。俺の家は酒屋をしており、お得意さんには昔から配達をしているのであ る。
 当然ここの倅の俺は昔から配達を手伝ってるというわけである。がしかし。
「嫌だ!何で学校から帰ってきて、またすぐ外に行かなきゃならん」
 別に配達は嫌いじゃないが流石に学校から帰ってきてすぐは誰でも嫌だろう。
 だが親父は「女みてぇにウジウジ行ってねぇで早く行って来い!」と言いながら俺の頭をガツン!と叩き荷物を持たせて家から追い出した。
 昔から親父はこうである。虐待もいいところであるが俺は怖いので逆らえないでいる。
 仕方ないので学校より少し離れた吉井さんの家に届けに行く。 
 荷物は缶ビールの350ml×24本の一箱分である。
 普通なら原付を使って届けるのだが生憎俺は高校一年生。まだ原付の免許が取れない。
 昔から配達をやらされている為、慣れてはいるのだが正直重い。
 いつか絶対に親父を見返してやる!と思っていると学校の校門が見えてきた。
 もう時間は午後六時くらいを回っており校門に下校する人影はない。
 だがよく見ると校門の柱に寄り掛かっている一つの影があった。さらに近づいていくとそれは全身黒タイツの変人だった。
 俺は内心「うわぁ…関わりたくないな」と思いつつ目を合わせないようにして横を通り過ぎようとしたがその時。
「おい」
 呼び止められた。変人に。
「あの……何か御用でも?」
 俺は出来るだけ冷静を装い返事した。
「酒井卓也で間違いないな?」
「ええ私が酒井卓也ですが?」 
「よし。ではその缶ビールを置いて立ち去れ」 
 俺は「はぁ?」と顔がなった。
「俺はノンアルコ団の戦闘員だ。よって酒を没収する」
「はぁ?意味が分からないんですけどノン?アルコ団何それ?」
 さすがに配達の缶ビールを置いて行けと言われた上に意味の分からない団名を出されると冷静を保っていられなくなる俺。
「知らないなら説明してやろう!ノンアルコ団とは酒がこの世にもたらす脅威を排除すべく生まれた怪人集団のことだ」
 と自慢げに話してくる変人。俺は相手にするのもあほらしくなりその場を立ち去ろうとしたが……
「そうはいかない!」
 きっちり止められた。
「お前に付き合ってる時間は無いんだよ!」
 もう時間は午後七時を回っていた。普通なら届けてもう家に帰っている時間である。
 あまり遅くなると親父にどやされる。変人より親父の方が普通に怖い。
 俺は缶ビールの箱を持ち上げて走ろうとした。
「させるか!」
 黒タイツの変人が缶ビールの箱を両手で奪おうとしてきた。
「このやろう!」
 俺も負け時と両手で缶ビールの箱を引っ張る。
 今、缶ビールの箱は俺と変人で引っ張りあいになっていた。がその勝負も長くは続かなかった。
「そこまでよ!」
 突如、威勢の良い女の子の声が聞こえた。
 声のしたほうを振り向くと、そこには金髪の美少女が立っていた。
 髪型はボブカットでうちの学校の制服を着ているため同級生であろうか?
 あとやたらと大きいバッグが目立つ。
俺がそんなことを考えていると隣の変人が叫んだ。
「お、おまえは泥酔魔法少女コルア!」
 どうやら変人はこの美少女のことを知っていらしい。そして変人はビールの箱から手を放しコルアと思われる美少女の元へ走った。
「いつもいつも我らの邪魔をしよって今日こそは引導を渡してやる!」
 変人のセリフから察するに、いつもこんなことが繰り返されているらしい。
 警察動けよ……まじで。
 俺が呆れているとコルアが動いた。
「引導を渡すのはこっちのセリフよ!変身!」
 コルアが何かを元気よく唱えだす。
「リキュールルルル酒最高」
 唱えたと同時にコルアの体が輝きだす。そして美少女の外見から大人の女性へと変貌を遂げる。髪は金髪ロングになり胸や身長もボリュームアップ。そして決め台詞。
「泥酔魔法美少女コルアちゃん変身完了!酒に代わっておしよきよ!」
 ちょっとまてぇぇぇぇ!俺は心で叫んだ。
 突っ込みどころが多すぎる。変身のセリフもだが何から何に至るまで突っ込める。
 そして俺は考えるのを止めた。
 そんな俺を余所にコルアは臨戦態勢である。
「さあ行くわよ!必殺コルアスプラッシュ!」
 掛け声とともにバッグから缶ビールが一本を取り出しコルアはそれを飲み干す。
 そして右手を変人に向けた。
 すると右手から青白いエネルギー波みたいなものが飛び出して変人を襲う。
「ギャャャャャャァァァァァ」
 見事命中。変人は膝から崩れ落ちた。
 どうやらコルアは酒を飲むことで魔法が使えるらしい。泥酔魔法、納得である。でも美少女は認めない。
「まだだ!まだ終わらんよ!」
 変人はうつ伏せに倒れたまま何かを取り出した。どうやらノンアルコールビールのようである。変人はそれを一気に飲み干す。
「ヒャッハァァァ元気百倍だぁぁ」
 ボロボロだった変人が一気に復活した。さらに筋肉もモリモリになっている。
「ウオリャャャャャ」
 掛け声とともに太くなった拳を振り上げコルアを殴りつけてくる。
「くっ」
 腕をクロスして何とかガードするコルア。
 しかし衝撃でバッグが飛んで行ってしまった。
「しまった!」
 焦るコルア。しかし変人の攻撃の手はゆるまない。
「ほらほら〜どうした。酒がないと防戦一方か?」
 調子に乗り始める変人。事実コルアは攻撃をギリギリかわしている状態である。
「もらった!」
 変人の攻撃がコルアに当たってしまう。
「く、くそ……さ、酒さえあれば!」
しかし無情にもバッグは遥か彼方。
「へ、もう虫の息だな〜降参でもするか?」
 にやにやしながらコルアを見る変人。気持ち悪い。
「く、正義は悪に屈さないのよ!」
 ボロボロで立っているのもやっとだが強気なコルア。
 カチンときたのか変人が怒る。
「可愛げのないやつだぜ!こいつで止めだ!」
 腕を振り上げながら走ってくる変人。あれが当たれば無事では済まないだろう。
 ふと俺は足元を見る。あるのはビールの箱。
 俺は考えた。目の前で美女がボロボロになっている。変人に屈しようとしている。それでいいのかと。恐らく今考えていることをやったら俺も無事では済まないだろう。だが!
「こいつを受け取れ〜〜〜」
 俺はビールの箱にあった缶を二缶掴み、コルアに思いっきり投げた。
 コルアはそれに気づき両手で受け取りそのまま歯で開けて飲み干した。
そして魔法を唱える。
「コルアダブルスプラッシュ!」
 両手を変人に向け一気にエネルギー波を解き放つ。
 俺から見てその姿は、まさに某野菜星人の王子の必殺技に酷似して見えた。
 ぶっちゃっけギャ○ッ○砲である。
「この俺様が貴様なんぞにぃぃぃぃぃ」
 変人は捨て台詞を吐きながら消滅していった。いや幾らなんでもやりすぎだろう。
 俺がそんなことを思っているとバタンッと何かが倒れる音がした。
 音のほうを見るとコルアが尻もちをついていた。どうやらかなり疲労するらしい。
「ふぅ。どうにかなったわ!ありがとね」
 地べたに座りながら俺のほうを向いてコルアは言ってきた。
 美人に感謝されるのは気持ちいいものである。
 俺がそう思っていると突然コルアの体が輝きだした。
 そしてみるみるうちに体が小さくなっていく。身長も胸もボリュームダウンした。正直な話、残念だ。
「よし!じゃあ私は行くわ」
 コルアがボロボロになった体で何とか立ち上がりそう言った。そしてバッグを拾ったところで何かに気がつくようにこっちを向いた。
「そう言えばあなた名前は?」 
 コルアが俺に問いかける。俺もコルアに問いかける。
「俺の名前は酒井卓也だ。俺からも質問がある」
 コルアが何?と言うような顔をした。かまわず俺は言う。
「何故こんな危険な事をしてまでこんなことをするんだ?」
 俺の質問にコルアは当然といった顔で答える。
「酒が大好きに決まってるじゃない!」
そして立ち去り際に俺に向かって言う。
「また縁があったらどこかで会いましょうね。アディオス!」
 そう言って本当に立ち去ってしまった。
 残された俺は思う。お前未成年だろう!
終わり

これはひどいw戦闘描写と人物像を表現するのは難しいと思いました・・・